3連戦レポート☆2019☆「3戦目~最終レース~名古屋ウイメンズマラソン②」

おまたせしました!タッキーでもマッスーでもなく、やはり「Tさん」として行きていくことを決めたTさんによる3連戦レポート、いよいよ完結編です。20キロまでは順調のようでしたが、果たして目標のサブ4、達成できたんでしょうか?



 

足が重くなってきた。いつもは痛くならないような所にも支障が出てきた。コールドスプレーステーションに駆け込む。フルを2週連続で走るというのはこういうことなんだと痛感した。


25キロ

2時間23分。もしかしたらグロスでサブ4が狙えるかもしれないと思った。限界まで頑張ろう。


28キロ

雨の名古屋城もなかなかいい。などど思っていたのもつかの間、30キロを越える頃には、もうこのペースをやめて楽しくのんびり走りたいと何度も思うようになった。楽しみにしていたふところ餅も喉を通らない。ただ、後悔だけはしたくないと思い直し、必死でペースを保った。


34キロ

登り坂。坂を登るために設けられているレッドブルステーションに着いた。この為にありがたいコーラを何度もお断りしたので2杯いただく。坂は無事に走りきれたが、登りきった直後、足全体に一気に乳酸が溜まりロックがかかった。それでも不思議と何かに押し出されるように走り出せた。


37キロ

静岡で有名な黄色いTシャツの会のランナーを発見。この人について行けばサブ4に導いてくれるはず。苦しいが懸命に追いかける。


39キロ

桜通で再びチームのSさん。この雨の中待っていて応援してくれた。とても嬉しい。せめて笑顔を返す。


黄色いTシャツのランナーはエイドで抜いたりもしたが、40キロからペースが上がり一気に引き離されてしまった。やっぱり実力が違う。まだまだ余力を持っていた。引っ張ってもらったことに感謝。


ラスト1キロ

ついに名古屋ドームが見えてきた。すると周りのランナー達が一斉にスピードを上げ始めた。まだ1キロもある。でもこうなったらスピードを上げない訳にはいかない。必死で集団について行く。苦しい、なかなかドームに入れてもらえない。


やっと入り口が見えた。

最後のスパート。ABBAのDancing queenが流れる中、キラキラしたゴールへ飛び込んだ。


タイムを見上げて、あぁ、ネットでもだめだったか…と呆然とした。放心状態でティファニーを受け取り、我にかえって応援ナビを確認した。


グロス4:03:15、ネット4:00:30。


あと30秒、サブ4に届かなかった。今シーズンの挑戦は終わった。


マラソンでこんなに悔しいと思ったのは初めてだった。壁際にしゃがみこむ。ついrun仲間にメッセージを送った。すると前向きになれる言葉が帰ってきて、すーっと張りつめた気持ちが軽くなった。


さあ、打上だ。待っている仲間のもとへ行こう。雨と涙を拭いて立ち上がった。


打上にはゴールでもらったティファニーを着けて行った。runトークで盛り上がった後、帰り際に今日応援に来てくれたSさんが「今日見てて私すごく感動しちゃいました」と言ってくれた。3連戦への素敵なごほうびをもらい、涙をこらえた。


 ~あとがき~

「ことほぐ(寿ぐ)」

100歳を迎えた母方の祖母に贈られた言葉。その祖母は3連戦が終わって数日後、100歳と11日で大往生を遂げた。100歳までは行きたいと言っていたそうだ。有言実行、目標達成だ。 この大会中、祖母の100年の闘いを思えば、私のフルも、100キロでさえ、ほんの一瞬だなと思ったりした。父方の祖母も94歳まで生きた。スーパーウーマン達のスピリットをしっかり受け継ぎ、私も頑張っていこうと思う。マラソンも、それ以外のことも。


~ 完結~  




うお~、わずか30秒ですか~!僕も同様の経験あります、目標まであと26秒でした。走ってない人から言わせると「30秒なんて、最後もうちょっとがんばればよかったのに」なんて思われちゃったりしますが、そのとき僕は「これが限界。出し切ったから。」って思いました。Tさんも同様だと思います。十分がんばりましたよ!これだけ力をつけてきているから、次回はきっとお祝いできますって。


そして、「ことほぐ」(言葉で祝福する。祝いの言葉を述べて,幸運を祈る。)…いい言葉ですねぇ。父方・母方とも長寿の遺伝子を受け継いだTさんも、これから数々のレジェンドを刻んでいくことでしょう。超・大作のレポート、ありがとうございました。なんだか、東京も名古屋も一緒に走った気すらしてきました。ぜひ、次のレースの投稿もお待ちしていま~す!

静岡走ろう会

1975年発足の静岡のランニングクラブ。 現「静岡マラソン」の前身となる「駿府マラソン」を立ち上げた歴史あるクラブです。 現在の会員数141名。月2回の練習会に加え、年数回マイクロバスをチャーターしてマラソンツアーを実施しています。 新規会員、募集中。まずは一度、体験参加してみませんか?

1コメント

  • 1000 / 1000

  • 洋和

    2019.04.09 03:02

    素晴らしいチャレンジでしたね。この頃 悔しいと思う気持ちが薄れて来ました。私も走り始めた頃を思い出して、頑張らねば 素敵な文章ありがとうございました❗